これは、ゲシュタルト心理学の手法を用いたワークショップで教わったことです。
それ以来、日常でも意識してやってみています。
聴くとは耳だけで行うことでしょうか。
何をもって、聴いたと言えるのでしょうか。
例えば、相手の話を聴くとき。
すこし、意識して背骨で聴いてみる。
からだにどんな変化がありますか。
今、何に気がついていますか。
私の場合は、
胸骨のあたりから、胴体ごと押し出されるように、
ぐいっと相手に注目していることに気がつきます。
今度は、骨盤で聴いてみる。
どんなことに気がつきますか。
私の場合は、
丹田や尾てい骨のあたりが、しっかりと床の支えを受けて、
肩の力がぬけていくことに気がつきます。
そして、相手にもういちど視線をもどす。
相手の輪郭が、いっそうくっきりと浮かび上がることに気がつきます。
さっきより、話が理解しやすくなった感じ。
相手の言葉が、私のからだにしみわたっていくようです。
聴く対象は、楽器の音や、風や葉擦れの音でも試してみることもできます。面白いです。
みなさんは、どんな変化に気がつくでしょうか。
考え事をしているときのように、
ふわふわっと意識がからだを離れてあらぬところにいると、
相手の話はぼやけて、
聴いているようで、聴いていない
そんな状態になってしまうことがあります。
ゲシュタルト心理学的なワークでは、何度も問いかけます。
「今、何に気がついていますか」
自分のからだに、呼吸に、今何が起こっているのか、と。
「聴く」とは何か。
音ないし振動をとおして、
対象の存在を 全身で感じること
それが聴くということかもしれません。
皆さんは、日ごろどれだけ聴くことができているでしょうか。
コメント